みなさんこんにちは!たいようです!
今回は「英語が聞き取れない3つの理由と攻略法」シリーズ第3弾!リスニング攻略の本丸である「英語音声変化」についてのお話。リエゾンという「音のつながり」について見ていきます。
🔷本記事の信頼性
たいよう @shiningtaiyou
https://twitter.com/shiningtaiyou
Master of English Language Teaching(英語教育修士)
研究テーマ:応用言語学、第二言語習得論、語彙習得
理論と実践の融合がモットーの、高校英語教師17年目
🔷この記事はこんな方におすすめ
- 英語リスニングを伸ばす方法が知りたい方
- 英語学習に興味のある方
- 英語指導法に興味のある方
- 英語教員の方
日本語はフラット。英語はリズム。
まず最初に。次の日本語を読んでみてください。
私は東京に住んでいます。
日本語は基本的にフラットに発音します。こんな感じで。
一方英語はというと…
英語話者が話す日本語がおかしく聞こえるのは、英語にはリズムやストレス(強勢)があるからです。
反対に日本語は、一つ一つの語をしっかりと発音するので、フラットに聞こえるという特徴があります。
だから日本人の英語発音も、英語話者にとっては不自然に聞こえているのです。
つまり、英語を話すにしても聞くにしても、英語特有のリズムに慣れて発音できるようになることが大切なのです。
日本語と英語は、音声面で大きなちがいがあります。
なぜネイティブの英語は速く聞こえるのか?
ネイティブが自然に話す英語は、速く感じますよね。なめらかに一つ一つの単語がつながって聞こえてきます。
彼らは日本人とは違って、一つ一つの単語をしっかりと発音しません。音をつなげたり脱落させたり、無意識のうちに音を変化させながら、話しているのです。
厄介なことに、こうした音声変化は日本語にはないもの。
だから我々日本人の耳には異質の音であり、リスニングがとても難しく感じられるのです。
つまりリスニング力をあげるためには、こうした音声変化になれなければいけません。
そのためには、何度も繰り返しますが、自分で発音できるようになること。いくつかの音声変化を意識しながら繰り返し音読する必要があるのです。
リエゾン:音のつながりに慣れよう!
リエゾンとは、語尾の子音と語頭の母音がつながること
「チェケラッ!」っていう言葉、聞いたことありますよね。
これはCheck it outというフレーズの中でリエゾンが起こって、そう聞こえるんです。
分解して考えてみましょう。
Check は /k/ という子音で終わります。で、次の語 itは /i/という母音で始まりますよね。
なので、ここでリエゾンがおこって音がつながります。/k/と/i/がつながって、/ki/ という音になるのです。
次に後半部分を見てみると、itは/t/という子音で終わって、outは /a/ という母音で始まりますね。ここもリエゾンでつながって、/ta/という音になるのです。
こうやってそれぞれの語がつながって、1つのかたまりのように聞こえるのです。
声に出してみましょう。
「チェッキラ」みたいな感じになりません?
トレーニング法は?
リエゾンがおこるフレーズを
ゆっくり→少し速く→自然に
という感じに発音していきます。
例えばcheck it outというフレーズを
① 一語一語をゆっくり
[tʃék ít άʊt]
② リエゾンを意識しながら少し速く
[tʃékítάʊt]
③ リエゾンを意識しながら自然なスピードで
[tʃékítάʊt]
各ステップを5~10回繰り返して、口をならしていきましょう。
発音のトレーニング本は色々出ていますが、まとめワークシートを作ってみましたので、もし良ければ使ってみてください。
まとめ
いかがでしたか?
日本語にはない、英語の音声変化。その中のひとつ、リエゾンについてお話ししました。
英語はスポーツや楽器演奏と一緒で、反復練習が必要不可欠。
正しい方法で繰り返し練習することが上達へのカギです。
是非、トライしてみましょう。
次回はリダクション(音の脱落)についてお話しします。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。