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【ICT授業活用】気をつけるべき3つのポイント

 

GIGA スクールが始まって僕の学校でもICTを活用できる環境になりました。でも、上手に活用できるかが不安なんだよね。

 

そんな悩みにお答えします。

本記事では、ICTを授業に活用する際に気を付けたいポイントを明確にして、どうすれば効果的に授業に活用していけるかを提案していきます。

【本記事の信頼性】

          

たいよう @shiningtaiyou 

Google認定教育者 / 英語教育修士 / 高校英語教師 / 勤務校でG Suite for Education導入および運用責任者として奮闘中です。

 

ICTはあくまでもツールの一つ

 

 

ICTを使えるようになることで、これまでにできなかったことができるようになる!そんなワクワクで胸が高まりませんか?

確かにアナログだけではできなかったことができるようになるのは、間違いありません。

しかし、ICTを使うことに夢中になりICTを使うこと自体が目的になってしまうと、「学びの主役は生徒である」という本質を見失ってしまいかねません。

 

僕も実際、「ICTを使って魅力的な授業をつくる!!」と意気込みすぎた結果、「自分本位の授業」になってしまい、授業がうまくいかなくなってしまったことがありました。

 

ICT教育に対する意欲が高ければ高いほど、陥る罠のようなものです。

可能性が広がるということを肌感でわかるからこそ、色々と試したくなってしまう。結果として「作る」ことが目的となってしまい「目の前の生徒の学びを生み出すこと」が疎かになりかねません。

また、こちらが授業を作り込めば作り込むほど、生徒は受け身になってしまいますよね。これでは「生徒主体」のアクティブな学びは生まれません。

いくら手の込んだ準備をしても、学習効果がなければ、残念ながら「ダメな授業」になってしまいます。

  • 学びの主体はあくまでも生徒である。
  • 授業や活動の目的に沿っているかどうか。それによってICTを取り入れるべきかどうかを検討する。
  • 必ずしも全てをICTにする必要はない。

 

ごくごく当たり前の視点ですが、教材研究の際には常に念頭に入れるべき重要なポイントです。

想定外のトラブルに対処するには

 

 

加えて、慣れないツールを使うために、不具合が起こることはしばしば。

例えばデバイスとプロジェクターをつなぐアダプタがうまく作動しないとか、Wifiの電波が安定しないとか、想定外のことが全く起こらないという保証はどこにもない。

生徒が操作に慣れていないことによるトラブルも起こりうるものです。

その度に授業のペースが乱れ、教師にとっても生徒にとってもストレスフルな空気が流れてしまいます。

  • 動作確認はマスト!軌道に乗るまでは、事前のリハーサルを怠らないようにしましょう。
  • 想定外のトラブルは起こりうるものであるという意識を持ちましょう。

 

いざ授業でICTを活用する際に、機器の不具合からテンパってしまうことのないように、しっかりとした準備をしましょう。

持続可能性と実現可能性

 

 

もう一つ。ICTにのめり込んでしまうことで起こりうるリスクがあります。

それは、授業をデザインする上で最も大切な「教材作成における持続可能性」が低下するということ。

ワンショットの授業であれば、ICTを駆使して手の込んだ授業を作ることは可能でしょう。

しかし、年間35週。週3単位として100コマ以上の授業をすることを考えれば、毎回手の込んだ授業準備をするということは極めて困難。実現可能性が低いと言えますよね。

ただでさえ、授業準備以外の雑務に追われているわけですから、慣れないICTを使った授業デザインを、毎回毎回するのは自殺行為と言えます。

次第にICTを使うことが負担に感じ、結果として「使わない方がマシ」という方向に進んでしまうことが危惧されます。

なので慣れるまでは、授業の中でワンポイントでもICTを活用できたらよしとすべきかと思います。

例えば

  • 内容理解を深めるYouTube動画やWebページのURLをワークシートに貼り付ける。あるいはキーワードにリンクさせる
  • Google DocsやClassroomにスレッドを立てて、生徒のコメントを拾う
  • 授業のまとめとしてGoogle Formsで5問程度の理解度チェックをおこなう。

 

など、取り組みやすいところから始めてみてはどうでしょうか?

 

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持続可能性の視点はつねに持って、準備が負担にならないような仕組みをつくることが極めて重要です。

 

G Suite for Education とMicrosoft Teams

 

 

ICT教育を進めるプラットフォームはG Suite for EducationかMicrosoft Teamsの二択になるような気がします。

GAFAMの一角である、GoogleとMicrosoftが提供しているサービスなのでいろいろな面で安心ですし、何よりも無料に近いコストで、様々なことができるのが魅力。

 

僕は勤務校でG Suiteを導入していることもありG Suite推しですが、Teamsにも良さがあるだろうなーと思っています。

 

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どちらが導入されたとしても、学校の実態に合わせて最適な使い方を模索すべきであると思います。

一つ一つのツールを理解し、適切に使用することができれば、これまでにはできなかったことができるようになるでしょう。

ただ、本記事で指摘した問題点を念頭に入れて、上手に活用していければ、学びの可能性がもっともっと広がっていくでしょう。

 

まとめ

 

日本の学校教育を時代の要請に合わせていくためにもICTを積極活用していくべきだし、そのためには教員が学んでいかなくてはいけない。今はそんなフェーズであると思っています。

本記事が何かしらのお役に立てたら幸いです。

次回以降はG Suite for Educationのツールを用いたICT活用案を具体的にご紹介していきたいと思います。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

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