こんにちは。たいようです。
クラス経営マニュアル。今回は、「立ち上げ期に気を付けるべき5つのポイント」の第1回目「土台を築く」がテーマです。
🔷この記事はこんな方におすすめ
今年度初めてクラス担任になった方
クラス運営の方法を変えてみたい方
🔷本記事の信頼性
たいよう @shiningtaiyou
https://twitter.com/shiningtaiyou
Master of English Language Teaching(英語教育修士)
「理論と実践のベストマッチ」を追求する高校英語教師17年目。
ビジョンを策定する方法
学級開きの最初のホームルームで話すべきことは、ビジョンを伝えることです。
「クラス経営」という呼び名の通り、担任に指名されたあなたに求められるミッションは「クラスを経営する」こと。
コトバンクによると「経営」とは次のように定義されています。
事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し、事業を管理・遂行すること。また、そのための組織体
引用:コトバンク(https://kotobank.jp/word/%E7%B5%8C%E5%96%B6-488161)
つまり一番最初にすべきことは「こういうクラスにしたい」というビジョンを策定すること。そしてそのビジョンに到達するための基本方針を策定するという順番です。
例えば私は今年高校3年生のクラス担任ですが、このようなビジョンを最初のホームルームで生徒に伝えました。
進路を決定し、全員笑顔で卒業式を迎える
つまり、今年度の最終日にクラスがどういう姿になっていてほしいのか。そのビジョンを思い描き言語化します。ここは学級担任が設定しましょう。
校種や学年によって見えるビジョンが変わってくると思います。
しかし、年度の最終日にクラスがポジティブな状態になっているということは共通しているのではないでしょうか。
ポジティブな終わりを思い描いて言語化する。
生徒中心の話し合いをすすめる方法
そしてそこから逆算して短期目標を設定していくのですが、ここからは生徒に考えさせます。学級委員を中心にクラス内での話し合いにもっていきましょう。
担任はファシリテーターに徹します。話し合いの流れを俯瞰して、逸脱しそうになったらもとに戻すというイメージです。
ただし、生徒同士の話し合いといっても、任せきりにしてしまっては、うまく機能しません。議論のたたき台は担任が準備します。事前にクラス三役(学級委員長、学級副委員長、書記)とミーティングを行って、話し合いをシュミレーションしましょう。
学級三役との事前ミーティングは、例えば体育祭や文化祭など、クラスの話し合いが求められる場面で必ず行います。「生徒だけで大丈夫だな」と思えるようになるまでは、丁寧に指導していきましょう。この一手間が、生徒からの信頼につながります。
話し合いのグランドルールは担任が設定しましょう。 話し合いの最中は担任はファシリテーターに徹して、ルールから逸脱する生徒が出てくる場合に静かに指摘するようにすればよいです。
議論のたたき台や話し合いのグランドルールは担任が設定する。
議論は生徒中心。担任はファシリテーターに徹する。
短期目標を設定する方法
短期目標はあまり細かく設定してしまうとがんじがらめになるので、3つの学期ごとに設定していくのですが、まずは1学期の目標を設定させましょう。
年間行事予定をみながら、1学期のポイントとなる学校行事や進路活動などをピックアップします。
そしてそれぞれの短期目標を達成するために【クラスレベルの行動目標】と【個人レベルの行動目標】に落とし込んでいきます。
クラスレベルの行動目標は、クラス内の話し合いで。個人レベルの行動目標は生徒それぞれで立てていくことになります。
行動目標が決まったら、常に目につくように教室に掲示しましょう。
2学期以降は随時アップデートしていくというイメージです。
まずは1学期の短期目標を設定させる。
クラスの行動目標と個人レベルの行動目標を設定させる。
まとめ
いかがでしたか。
クラス開きの時期にしっかりと土台を築けるかどうか。これは極めて大切です。
担任からのトップダウンでは、今の時代なかなかうまく機能しないもの。
生徒の自主性を育みながら、担任はファシリテートに徹するくらいがちょうどよいです。
土台となるクラス経営目標。しっかりと設定しましょう。
今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。